気になる病気と症状辞典

右上腹部から背中や右肩に放散する激痛は胆石症の代表的な症状です

脂肪の消化に重要な役割を果たす胆汁は、肝臓でつくられ、胆嚢で濃縮され、胆管から十二指腸に分泌されます。この胆汁の成分が石のように固まったものを胆石といいます。
胆石は石の存在する場所によって胆嚢結石、総胆管結石、管内結石と呼び名が変わりますが、胆石によって引き起こされる病気を総称して胆石症といいます。

胆石症

日本では高齢化社会にともなって胆石症が増加する傾向にあり、全人口の15%の人に胆石があるとも言われています。検診の際に、腹部超音波検査で症状のない胆石が発見されることがよくあります。

胆石はその主成分によって大きく二つに分けられます。1つがコレステロールを主成分とするコレステロール系結石で、胆石の大部分を占めています。
もう1つは、ビリルビン(胆汁の黄色い色素)を主成分とするビリルビン系結石で、そのほかのビリルビンカルシウム結石と黒色結石があります。

胆石症の症状
右上腹部から背中や右肩に放散する激痛は胆石疝痛発作と呼ばれ、胆石症の代表的な症状としてよく知られています。発作は、天ぷら、うなぎ、焼き肉などの脂っこいものを食べた30分〜数時間後に出現します。
しかし、一般的には上腹部の不定愁訴(具体的にどこが悪いのかはっきりしない)の方が多いようです。

一方、胆管にできた結石が詰まってしまうと胆汁が十二指腸に流れなくなり、逆流した胆汁が血液中に溢れ、体中が黄色になってしまう黄疸が現れます。
また、実際には症状のない無症候性胆石も多く、症状がないからといって安心はできません。

胆石症の診断
腹部超音波検査で胆石の有無や胆嚢の変形、胆管の拡張など、胆道の様子を調べます。胆石が総胆管に詰まると黄疸が出現するので、生化学検査などでビリルビンALP値の上昇も調べます。
さらに治療方針を決定するために、胆嚢胆管造影、X線CT、MRIなどが必要に応じて行なわれます。

胆石症の治療
痛みや炎症症状が強い場合は手術により胆石の入っている胆嚢を摘出する必要があります。手術方法としては、腹部を切開する「開腹胆嚢摘除術」と内視鏡を用いて腹部に小さな穴をあけ、胆嚢を取り出す「腹腔鏡下胆嚢滴出術」などがあります。

しかし最近では、「内視鏡的胆石摘出術」、体外から衝撃波を当てて胆石を破壊する「体外衝撃波破砕療法」、薬で胆石を溶かす「胆汁酸溶解療法」などの非開腹敵治療法が加わり、診断や治療の両面に著しい進歩がみられています。
無症状の胆石の場合は定期的に経過を観察し、急いで治療する必要はありません。


 
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