気になる病気と症状辞典

進行すると、全身倦怠感や腹痛、腹部膨満、食欲不振が現れます

肝臓がんとは、肝臓に発生するがんです。患者数は年間2万人で、がん死亡者数では男性が第3位、女性では第6位となり、その発生率は年々増加しています。
肝臓がんは、肝臓そのものの細胞から発生する原発性のものと、ほかの臓器で発生したがんが血液とともに運ばれて肝臓で増殖してできる転移性のものの2つに大別されます。

肝がん

肝臓がんの原因
およそ7割はC型肝炎から、2割はB型肝炎から進行します。これらのウイルス性肝炎が慢性化し、肝硬変に移行するケースでは、肝臓がんに進行する確率が高いことがわかっています。

肝臓がんの症状
初期には自覚症状はありません。進行してがんが大きくなってくると、まず身体のだるさや腹痛、腹部膨満、食欲不振が現れます。やがて、黄疸、衰弱、嘔吐などが現れます。

肝臓がんの診断と治療
GOT・GPT、腫瘍マーカー(AFP、PIVKA=U)など各種の血液検査のほか腹部超音波検査やX線CT、腹腔鏡、MRIなどさまざまな検査が行われます。また、確定診断のためには肝生検が必要となります。
肝臓がんに対しては、主に次の3つの治療法が行われます。

手術療法(肝切除療法)
開腹して、がんのある部位を切除する手術で、最も確実な治療法とされています。この手術が可能なのは、肝硬変の進み方が軽度から中等度までで、肝機能に余力の無い人には行なえません。

肝動脈塞栓療法(TAE)
鼠径部の動脈にカテーテルを挿入し、その先を肝臓に届かせ、がんに酸素と栄養を供給している塞栓物質を注入して動脈をふさぐ療法です。がん組織はほぼ100%動脈血に頼っているのに対して、がん以外の肝臓の組織は多くを門脈から栄養補給しているので、動脈をふさぐことで、がん組織だけを死滅させることができます。

経皮的エタノール局所注入療法(PEIT)
純度の高い無水アルコールをがんのある部位に注入する療法です。アルコールは細胞の水分を奪います。その性質を利用して、がんとその周辺の細胞を死滅させます。原則として、大きさ3cm以下、個数3個以内の症例に行われます。

このほか、化学療法や免疫療法、放射線療法などが行なわれる場合もあります。
最近では、経皮的マイクロ波凝固法(PMTC)といって、波長の短いマイクロ波を照射して熱を加え、がんとその周囲の組織を固めてしまう療法も行なわれています。


 
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