気になる病気と症状辞典

原因の多くは脳動脈瘤と呼ばれる脳血管の瘤からの出血

脳を保護している膜には、直接脳をおおう軟膜と頭蓋骨の内側の硬膜、それらの間のくも膜があります。くも膜は、半透明でくもの巣のような構造になっているため、こう呼ばれています。
くも膜と軟膜の間にはわずかな隙間があって、そこには脳脊髄液と網の目上に走る血管が多数あり、この血管が破裂して出血したのがくも膜下出血です。脳梗塞や脳出血が中高年以降に起こることが多いのに比べ、くも膜下出血は20〜30歳代でも発症することがあります。

頭部CTスキャンによる画像です

原因は、頭部の打撲でも起きますが、多いのは脳動脈瘤と呼ばれる脳血管のこぶからの出血です。また脳動静脈奇形でも起こり、これは動脈と静脈の間にある毛細血管が欠如しているため、高い圧力の動脈の血液が静脈に入り込み、壁の薄い静脈が膨らんで破裂するために起こるものです。

くも膜下出血の症状
何の前触れもなしに突然、激しい頭痛に襲われ、続いて吐き気や嘔吐がやってきます。
頭痛は数時間ほど続いて首の筋肉がこわばってきます。顔や手足のまひや知覚障害はそれほどでもありません。意識障害があらわれる場合もあり、出血が多くて昏睡が長く続けば重症で、そのまま意識が戻らずに亡くなることも少なくありません。

また、発症後3週間以内に脳動脈が急に収縮することがあります。この脳血管攣縮があれば意識定価や運動まひがおきたり、脳梗塞になることもあります。

くも膜下出血の治療
くも膜下出血に対する内科的治療と、脳動脈瘤の再破裂を予防するための外科的治療が必要です。外科的治療には、開頭手術を行ない、直接破裂した動脈瘤を観察して、本来の脳栄養血管から遮断する方法(開頭クリッピング術)や、血管内にカテーテルを通して金属コイルを破裂した動脈瘤内に充満させ、本来の脳栄養血管から遮断する方法(脳動脈コイル塞栓術)があります。

これらの手術は発症から3日以内に行われます。さらに、合併しやすい脳梗塞の予防や治療も行われます。なお、重症の場合は、症状改善の内科的治療が優先されます。
また、後遺症が残った場合にはリハビリテーションが必要になります。


 
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