気になる病気と症状辞典

乳房のしこりに気付いたら早めに医療機関を受診しましょう

日本人女性の乳がんにかかる割合は、欧米諸国に比べると低率です。しかし、最近は急速に増加しており、その原因としては、食生活や社会環境の欧米化などが考えられます。
乳がんが最も多いのは40代後半で、次いで50代前半、40代前半の順で、25歳以下はまれです。乳がんはほかのがんと違い、体の表面に発生する腫瘍なので、自分で腫瘤(しこり)を発見することができます。

乳がんについて

乳がんの症状
しこりができることで発見されるケースがほとんどです。しこりは一般的に痛まないことが多いので、大きくなってから気づくケースも少なくありません。しこりがわかったら早めの検診が必要です。

しこり以外の症状では、さまざまな乳房の変化がみられます。乳頭や乳輪がただれたり、かさぶたができたり、分泌物が出たり、乳頭ががんのある方向を向いたりします。
また、しこりをつまむとその真上にえくぼのようなへこみができることもあります。良性の腫瘍の場合はへこみはできません。乳がんは、問診や視診・触診のほか、以下のような検査を行って診断します。

マンモグラフィ
マンモグラフィとは乳房専用のレントゲン撮影機のことで、乳房をX線撮影台に乗せ、板で挟んで、上下方向と斜め左右から撮影します。マンモグラフィでは、しこりの大きさや状態、浸潤の状況までわかり、手で触れない小さな病変も発見することがあります。

超音波検査
乳房に超音波をあて、戻ってくる反射波(エコー)を画像化することにより、乳房断面の映像を見る検査です。しこりの大きさや広がり、浸潤の度合いが非常によくわかり、放射線被爆の影響もなく安全です。

細胞診
しこりに細い注射針を刺し、細胞を吸い取って顕微鏡で良性か悪性かを調べる検査です。マンモグラフィ、超音波検査でしこりが見つかった後に行うもので、これでほぼ診断が確定します。

組織診(生検)
細胞診よりもさらに確実な検査です。局所麻酔をしたうえで、少し太い針を刺して組織をとる方法と、皮膚を切開して、しこりを取り除く方法があります。いずれも採取した組織を顕微鏡で調べ、良性か悪性化を判断します。
最近では直径3mmほどの針で組織を吸い取って調べる「マンモトーム」という装置を使う方法も行われています。

乳がんの治療
乳がんの手術には大きく分けて温存術と全摘出術があります。生存率は変わりませんが、外見的なことや運動機能に違いが出てきます。また、温存する場合は、局所再発率が高くなるので、放射線療法が欠かせません。

どの場合でも温存療法が選択できるわけではなく、がんが広範囲に及んでいる場合や放射線療法ができない妊娠中などは、全摘術が選択されることになります。
最近では、皮下乳腺全摘術という方法もあります。従来の全摘術より乳房再建がしやすいうえ、根治性や局所再発率も全摘術と変わらないので注目されています。


 
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