気になる病気と症状辞典

現在でも高齢者には少なくない伝染性の呼吸器疾患

結核は「過去の病気」ではなく、高齢者には少なくない伝染性の呼吸器疾患です。新たに患者となった60歳以上の人は、毎年1万6000人前後にも上っています。

結核菌は空気とともに吸われて肺内に入り込み、肺の端に小さな病変をつくります。でも健康な人だと体内のリンパ球を中心とした防御機構がはたらいて発病するのは数%くらいです。
一度に大量の菌が進入した場合や栄養不良の人、過労の人、乳児、老人などは病気が進行することがあります。

糖尿病や慢性閉塞性肺疾患が再発の要因になります

肺結核の症状
乾性の咳が多いので、全く無症状のこともあり、たまたま検診で見つかることもあります。痰は時に血が混じりますが、いつも血が混じるとは限りません。その他、全身倦怠感や寝汗、微熱などの症状が続くことがあります。

肺結核の検査と診断
胸部レントゲン撮影が基本です。これでほとんど結核を疑わせる陰影が見られます。ただし古い治癒した結核の陰影や肺がんなどとの区別をしておきます。

重要な検査は痰の細菌検査で、3日連続して痰を採ります。痰が採れないと、結核菌廃液でも破壊されないので鼻から細いチューブを胃まで送り胃液を採取しなければならないこともあります。
こうして得た痰や胃液で細菌検査を行います。顕微鏡で直接結核菌を見つけることもありますが、見つからなくても培養して検査を進めます。これで陰性なら結核を否定してもよいですが、陽性なら、さらに有効な抗結核剤の判定をします。

最近は、核酸を使ったPCR法という検査方法が普及し、数日で結果がわかるようになりました。また以前から行われているツベルクリン反応も行いますが、免疫機能が低下している高齢者では肺結核にかかっていても陰性ということがあります。

肺結核の治療
ストレプトマイシンが発見されて以来、次々に抗結核薬が開発されてきました。とりわけリファンピシンは殺菌力が強く治療に大きな成果をあげています。注意することは規則正しく薬を服用することです。どれかを飲むのを忘れてしまうと結核菌に耐性ができ、効き目がなくなってしまいます。

また副作用にも注意が必要です。ヒドラジドには肝障害、エタンブトールには視力障害の副作用がみられることもあります。こういった場合には、医師に相談しましょう。


 
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