気になる病気と症状辞典

呼吸器の病気のリスト

多くの呼吸器の病気では共通して、咳や痰、呼吸困難、胸痛、呼吸をする度に「ゼーゼー、ヒューヒュー」と音がする喘鳴などの症状がみられます。呼吸器の病気の診断には、胸部X線検査、肺機能検査、喀痰検査や血液検査が必要になります。呼吸器の症状が長く続く場合は、呼吸器科を受診しましょう。

異常があったら呼吸器科へ
  • 肺がん…気管、気管支、肺胞の細胞ががん細胞となり、無秩序に増えて発生します。
  • 肺結核…結核菌による呼吸器の伝染性疾患で、現在でも高齢者には少なくありません。
  • 無気肺…肺全体または一部の空気が極端に減少したりする状態をいいます。
  • 肺気腫…正常な肺胞が減少し、呼吸面積が減少するため、ガス交換に不都合が生じます。
  • 肺水腫…血液中の水分が血管外に漏れ出して、肺胞の中にたまった状態です。
  • 気管支喘息…咳と痰が出て、呼吸困難におちいり、呼吸のたびにゼーゼーと音がします。
  • 急性気管支炎…気管支の粘膜に炎症が起こる病気で、ウイルス感染によるもの大半です。
  • 慢性気管支炎…1年のうち3ヶ月以上、毎日、咳や痰が続く状態です。
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)…肺気腫と慢性気管支炎を合わせてこう呼ばれます。
  • 肺線維症…肺が硬くなって縮小するため、ガス交換が不十分になって呼吸不全になります。
  • 間質性肺炎…肺胞の壁の間質が結合した組織に炎症が起こる病気です。
  • 過敏性肺炎…カビやほこりなどを吸い込んで引き起こされる、アレルギー性の肺炎です。
  • 気管支拡張症…気管支の一部が拡張し、分泌液が溜まって、炎症を起こす病気です。
  • 自然気胸…外側の臓側胸膜が破れて、肺の中の空気が胸膜腔に流れ込む病気です。
  • 呼吸不全…血液中の酸素量が減少し、十分な量を臓器に送れなくなった状態です。
  • 胸膜炎…肺の表面を覆っている胸膜が炎症が起こす病気です。
  • 過換気症候群…呼吸のしすぎで血液中の二酸化炭素が過度に減少する病気です。
  • 睡眠時無呼吸症候群…睡眠中に頻繁に呼吸が止まり、そのたびに目が覚めます。

気管支喘息

激しい咳と痰が出て、呼吸困難におちいり、呼吸のたびにゼーゼーと音を立てる発作を起こす病気で、一般に「ぜんそく」と呼ばれています。発作は何時間かたつと自然におさまります。
原因ははっきりとわかっていませんが、何らかの刺激に対して、気道が過敏に反応し、気管支の筋肉が収縮して、気道が狭くなってしまうため、息苦しくなるものです。

気管支ぜんそくについて

気管支喘息にはアトピー型(アレルギー型)と非アトピー型(非アレルギー型)があります。前者は原因となる物質(アレルゲン)が特定されているタイプで子供に多くみられ、後者は発作を誘発する刺激物質が特定できていないタイプで成人に多くみられます。
主なアレルゲンは、ちりやほこり、ダニ、植物の花粉、ペットの毛やたばこの煙などです。

気管支喘息の症状
気管支喘息の発作は、何の前触れもなく突然起こります。多くの人は夜中から明け方にかけて発症します。最初は、のどや胸が詰まる感じがして目が覚めます。やがてのどが鳴って喘息がおき、呼吸が苦しくなります。

さらに呼吸困難がひどくなると、起き上がって座り込まなければ呼吸できない状態になり、咳や痰が出てきます。発作がおさまってくると咳も軽くなり、痰の粘り気も少なくなって呼吸困難も収まります。

気管支喘息の治療
根本的に治療する方法はなく、長期的に病気と付き合っていかなければなりません。できるだけ発作を起こさないように、予防と自己管理に努めることが大切です。

まず、アトピー型で刺激物質(アレルゲン)が特定されている場合は、それを避けることが第一です。非アトピー型の場合でも、たばこの煙やほこり、ペットの毛、植物の花粉などはできるだけ避けるようにします。

発作を繰り返す人は、慢性的な起動の炎症がみられます。この炎症を抑えるためには、長期的に吸入ステロイド薬を常用すると効果があり、発作の予防につながります。
発作に対しては、気管支拡張薬が有効です。発作が激しく、呼吸困難で苦しんでいるときは、医療機関で速やかな治療が必要です。

これらの治療で通常は2週間〜1ヶ月以内に治りますが、ときには肺炎を合併したり、化膿性炎症などに進行する場合もあります。

急性気管支炎

気管支の粘膜に炎症が起こる病気で、ウイルスの感染によるものがほとんどです。原因となるウイルスはかぜ症候群と同じ、ライノウイルスやパラインフルエンザウイルスです。
ウイルス以外にも、微生物のマイコプラズマや最近が原因となることもあります。

咳と発熱が主症状です

急性気管支炎の症状
はじめはかぜの症状と同じように、くしゃみや頭痛、悪寒、倦怠感、鼻水、鼻づまり、のどがれなどの症状が出ますが、とくに、空咳が出るのが特徴です。しだいに痰が出はじめると気管支やのどにからまって息をするのが苦しくなりヒューヒューというかすれた音が出はじめます。

熱は、ふつう肺炎より高くなることはありませんが、それでも39度前後の高熱が、数日続くことがあります。こういう症状が続くと炎症が肺胞におよび、肺炎の危険があるため、要注意です。
咳や痰は長引くことがありますが、だいたい2〜4週間で治ってきます。

急性気管支炎の治療
現在では有効な抗ウイルス剤がありませんので、解熱剤や去痰剤、鎮咳剤などを用いる対症療法が中心となります。乾いた咳のあとに痰が出始めたときに鎮咳剤を用い、ネブライザー(薬剤をエアゾル状にする機器)による吸入で気道を加湿します。

これらの治療で通常は2週間〜1ヶ月以内に治りますが、ときには肺炎を合併したり、化膿性炎症などに進行する場合もあります。

慢性気管支炎

痰をともなう咳が6ヶ月以上持続して、気管支拡張症気管支喘息では説明ができないような場合は、慢性気管支炎を考えます。専門的には「1年のうち3ヶ月以上、毎日、咳や痰が続き、これらが少なくとも2年以上続く状態」をいいます。

慢性気管支炎の画像です

発症の直接の原因は不明ですが、長期にわたる喫煙習慣がかかわっています。
絶えずたばこの刺激を受けることで気管支内の粘膜から粘液や分泌物が過剰に放出され、痰が増えると考えられています。また、慢性的な副鼻腔炎(蓄膿症)と合併するケースが多いことがわかっています。

慢性気管支炎の症状
せきには痰をともなう湿性せきと、痰をともなわない乾性せきがあります。慢性気管支炎は湿性せきをともなうのが特徴です。最初は、朝起きてたばこなどを吸うと粘り気のある痰が出ますが、だんだん症状が重くなってくると、痰の量が増えて粘っこくなり、1日中痰をともなう咳が出るようになり、痰の量は1日10ml以上となります。

さらに急性気管支炎を併発すると、痰が黄色に色づいて膿のようになります。こうなると発熱や呼吸困難などの症状もみられ、痰に血が混じる血痰が出ることもあります。ここまで進行すると階段の上り下りや、重いものを持っただけで息切れや呼吸困難がみられるようになり、ひどいときにはチアノーゼ(皮膚や粘膜が青紫色になる)がみられることもあります。

慢性気管支炎の治療
喫煙習慣のある人は、たばこをやめることが絶対です。痰の症状は去痰薬、息切れには気管支拡張薬が有効です。病気がある程度進行してしまうと完治は期待できません。
風邪をひいたりすると重症化しやすいので、予防に努めることも大切です。

また、晩秋から冬季にかけて悪化しやすいので、保温と保湿に十分気をつけましょう。この時期は室内でのガスストーブの使用は控えてください。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

別名「タバコ病」とも呼ばれている肺の病気で、空気の通り道である気道(気管支)や、酸素の交換を行う肺(肺胞)などに障害が生じます。長年にわたる喫煙習慣を主な原因で、患者さんの90%異常は喫煙者となっていますが、本人が吸わなくても家族にタバコを吸う方がいる場合、副流煙による「受動喫煙」でこの病気になる人も少なくありません。これは副流煙には喫煙者が吸う主流煙よりも発がん物質をはじめとする有害物質(メタン、トルエン、タール等)が含まれているためです。

COPDの胸部X線画像です

患者数は多く、40歳以上の8.5%にあたる530万人と推定されています。しかし、実際に治療を受けているのはその5%にも達しておらず、病気が十分に認識されていないのが現状です。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の症状
風邪でもないのにしつこい咳や痰が毎日出たり、階段を上がるなど、少しの動作で息切れを感じるようになります。進行すると、食事や着替えの動作でも息苦しくなります。
肺胞でのガス交換が十分に行なわれないために、酸素が少なく、二酸化炭素の多い血液が全身をめぐり、唇や爪が紫色になるチアノーゼがみられます。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療
症状の程度によって治療法も異なりますが、いずれも禁煙することから治療が始まります。気道の閉塞が軽度のうちに禁煙できれば、咳や痰の症状は改善され、息切れの悪化も遅らせることができます。

中等度の場合は、呼吸を楽にするための薬物療法(抗コリン薬、メチルキサンチンなどの気管支拡張薬の吸入、去痰薬の服用)、呼吸機能の低下がみられる場合は、現在の呼吸機能を効率的に生かすための訓練(呼吸リハビリテーション)が行われます。

呼吸不全になると酸素吸入が必要になりますが、この場合は在宅酸素療法といって、小型の酸素吸入の装置を用いることによって家庭でも行なえます。一日の酸素の吸入量を守ることが大切で、体重、体温、酸素吸入量などを記録しながら行ないます。

肺炎やインフルエンザにかかると、慢性閉塞性肺疾患は著しく悪化しますので、肺炎球菌ワクチンを5年間のサイクルで、またインフルエンザワクチンを毎年接種するとよいでしょう。

気管支拡張症

気管支の一部が拡張し、そこに分泌液が溜まって、炎症を起こす病気です。
拡張した部分の浄化能力は低下し、血管も増殖するため、膿性の痰が現れます。
気管支拡張症の原因には、生まれつきの異常、幼少時にかかった肺炎やはしか、百日咳などの後遺症、副鼻腔気管支症候群から進行するものなどがあります。

胸部エックス線の画像です

気管支拡張症の症状
長期間持続する咳、痰が主な症状となりますが、夜間に痰が溜まり、朝起きると赤兎ともに痰が出てくるのが特徴です。
細菌の感染をともなう場合には発熱とともに痰は膿性となり、血痰や喀血をともなうこともあります。重症になると全身衰弱や呼吸困難をきたすこともあります。

気管支拡張症の治療
残念ながら、拡張した気管支は元には戻りません。しかし、成人期以降はほとんど進行しないので、おもに内科的治療を行ない、去痰薬を使って細菌感染のもとになる痰を毎日出すようにします。
原因となる病原体は喀痰検査でわかりますので、はっきりしたら抗生物質の投与を行ないます。

痰を出しやすくするためには、傾斜をつけたベッドなどに仰向けに寝て、頭より脚を高い位置に保つ姿勢を取る方法(ドレナージ)が有効で、これを一日数回、20〜60分行ないます。また、胸部を軽く叩き、振動を与えて痰を出しやすくする胸部叩打法などの理学療法も行ないます。

自然気胸

肺の外側を覆っている臓側胸膜という膜は、肺がおさまっている胸郭(肋骨)の内側を覆っていて、壁側胸膜と呼びます。これらの膜を胸膜、膜と膜の隙間を胸膜腔といいます。
この肺の外側の臓側胸膜が破れて、肺の中の空気が胸膜腔に流れ込む病気が自然気胸です。

左の肺がしぼんでしまっています

多くは肺の中にできる気腫性嚢胞(ブラ)が破裂して、孔(あな)があくことで生じます。
痩せ型の若い男性に多くみられますが、中高齢者で肺気腫や慢性閉塞性肺疾患を持った人にも発症します。

自然気胸の症状
胸痛、咳、呼吸困難が特徴的症状とされていますが、なかでも胸痛は必ず起こります。
呼吸困難はしぼんだ肺の程度によってまちまちで、片肺が完全にしぼむと急激な呼吸困難がみられますが、反対側の肺が健全ならば、代償によって呼吸困難はだんだんおさまります。

自然気胸の治療
破れてできた孔が小さい場合は、安静にしていれば自然に軽快することもあります。
通常は、肺から漏れた空気を抜く治療(脱気療法や胸腔ドレナージ)が用いられます。
空気の漏れが泊まらない場合や再発を繰り返すときは、胸腔鏡という内視鏡を使って、嚢胞を縫縮したり切除する手術が行われます。

過換気症候群

疲労、不安、恐怖、怒りなどの精神的な緊張があると、無意識に過呼吸(呼吸のしすぎ)となり血液中の炭酸ガス濃度が低下し、血液がアルカリ性になり、発作が起こります。別名、過呼吸症候群ともいい、若い女性に多くみられる心身症です。

心因性の場合はカウンセリングも必要です

過換気症候群の症状
まず不安感や息苦しさ、動悸、めまいなどを感じ、急に息遣いが荒くなって「ハーハー」と方で息をしたり、手足の痺れやこわばり、頭痛、吐き気、ふらつき、耳鳴りなどの諸症状が現れます。
さらにひどいときにはけいれんや意識障害を起こすこともあります。発作は30分〜1時間ぐらいでおさまります。しかし、発作がないときでも肩こりやめまい、手足の冷え感などを感じることが多いです。

過換気症候群の治療
患者の多くは、息苦しさからさらに呼吸をしようとして悪循環に陥ります。
まずは、息をゆっくり浅くするようにし、小さめの空のビニール袋などを口と鼻にあてがって、吐いた息を再び吸うようにします(ペーパーバック療法)。つまり、自分が吐いた二酸化炭素を再び吸い込んで、酸素の吸入量を抑えることで呼吸が楽になってきます。

ただ、心因性の場合が多いので医師に悩みを打ち明けてよく相談し、指導を受けることも大切です。不安が強い場合は、抗不安薬などを服用することもあります。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは、一晩の睡眠中に10秒間以上の無呼吸状態が30回以上起こるか、睡眠1時間中に無呼吸数あるいは低呼吸数が5回以上起こる場合をいいます。とくに肥満の男性に多く、大きないびきをかくのが特徴です。

日中に強い眠気を引き起こします

肥満や耳鼻科の病気によって、睡眠中にのどが詰まってしまう閉塞型と、老人などで呼吸中枢のはたらきが低下するために呼吸が止まる中枢形、これらの混合型に分けられます。
このうち、肥満によって閉塞性無呼吸を起こすものをピックウィック症候群といいます。

睡眠時無呼吸症候群の症状
睡眠中に頻繁に呼吸が止まり、そのたびに目が覚めるので、不眠となります。そのため日中に強い眠気を訴えることがあります。また、呼吸停止が多くなると、高血圧や心臓肥大などの重大な症状を起こします。

睡眠時無呼吸症候群の診断
診断の確定には、「呼吸状態」と「睡眠状態」を調べる睡眠ポリグラフ検査が必要となります。
鼻と口の気流、気管音などの測定に加えて、体位センサーや胸部バンド、腹部バンドという帯状のセンサーをつけ、寝ているときの姿勢、胸やおなかの運動を調べ、呼吸状態を検査します。

また、心電図や脳波、眼球運動、筋電図によって、眠りの深さや質を調べます。
足の筋肉の動きを測定する下肢筋電図では、足の関節やひざの間などのムズムズした感覚で睡眠が妨げられる「ムズムズ足症候群」などの可能性を探ります。

睡眠時無呼吸症候群の治療
原因となった肥満や耳鼻科の病気の治療が第一です。また、呼吸を補助する装置を使うこともあります。例えば、症状が軽い場合は、口にはめ込むと気道が広がる仕組みのマウスピースを就寝時に装着し、気道の通りをよくします。また、重症の場合は、頭に固定するタイプの鼻マスクを用いて、人工呼吸を施します。

不眠だからといって睡眠薬を使ってはいけません。睡眠薬の呼吸抑制作用や筋弛緩作用によってさらに症状が悪化する恐れがあります。

肺がん

肺がんは、肺や気管支などの粘膜に発生するがんで、特に中高年の男性が多くかかります。患者は毎年増加しており、93年にはそれまでずっと1位だった胃がんを抜いて、死亡者数がトップになりました。

肺がん

最近では検診を受ける人が増加し、治療方法も進歩していますが、症状がなかなか現れないため、発見された時はすでにに進行しているケースが多いのが現状です。
なお、肺がんの組織型は以下のように分類されています。

  • 腺がん…最も多いタイプで、肺がん全体の約60%を占めます。肺の奥のほうで発生し、非喫煙者でもかかりえます。
  • 扁平上皮がん…2番目に多いタイプで、全体の約20%を占めます。喫煙との関連が深く、比較的太い気管支に発生しやすいです。
  • 大細胞がん…大型の細胞からなり、増殖・転移が早いのが特徴です。
  • 小細胞がん…早期より転移傾向が強く、悪性度が一段と高いがんですが、化学療法や放射線に対する感受性が高く、治療の中心は化学療法と考えられています。

一般的に、肺がんは気管支から肺胞の部分にできたものをいい、ほかから転移したがんは転移性腫瘍と呼び、区別しています。

肺がんの原因
肺がんは気管、気管支、肺胞の細胞ががん細胞となり、無秩序に増えることで発生します。最近、がんの発生と遺伝子の異常についての研究が進んでいますが、正常細胞がなぜがん化するのかまだ十分にわかっていません。

しかし、喫煙が大きな危険因子であることは確実で、とくに肺がんの中でも小細胞がんと扁平上皮がんは喫煙との因果関係が深いとされています。また、小細胞がんと扁平上皮がんの大部分は50歳以降に発生します。

一般に、重喫煙者(1日の本数×喫煙年数=600以上の人)は、肺がんのリスクが非常に高いといわれ、毎日喫煙する人と非喫煙者では肺がんリスクに4.5倍もの差があります。

肺がんの症状
一般的な症状としては、ひどい咳や胸痛、喘鳴、息切れ、血痰、声がかれる、顔や首のむくみなどがあげられます。とくに肺門部にできる肺がんは、早い時期から咳、血痰などの症状があらわれます。
これに対して肺野部にできる肺がんは、早期には症状が出にくい傾向にあり、がん検診や人間ドック、あるいは高血圧などの他の病気で医療機関を受診した際に見つかることがあります。

ほかのがんと同様に、疲れやすい、食欲不振、体重減少などがみられます。
また、がんが肺以外に転移した場合は、頭痛や腰痛、肩こり、背中の痛みなど転移して部位に応じた症状があらわれます。

肺がんの診断
咳や痰などの症状がある場合、まず胸部X線単純撮影が行なわれ、次いで気管支内視鏡で肺を直接観察します。また、がんの有無やがんの種類を確定するために、喀痰細胞診や生検が行われます。

通常、生検は内視鏡によって組織を採取しますが、内視鏡が病巣に届かなかったり、ないしきょうで採取された検体が診断に十分でないケースもあります。
その場合には、肋骨の間から細い針を肺の病巣に刺して細胞を採取する穿刺吸引細胞診や、X線CTを利用したCTガイド下肺針生検、胸膜の一部を採取する胸膜政見などの検査が行われます。

肺がんの治療
早期では手術療法が効果的ですが、患者の年齢やがんの組織型、進行の程度を考慮しながら手術療法、化学療法、放射線療法、免疫療法などを組み合わせます。


 
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