骨、関節の病気のリスト

骨や関節の病気について

骨の成長は思春期ごろで止まりますが、骨量は20歳代までは増え続けます。しかし、骨量のピークは30歳前後といわれ、それ以降は増えることはありません。
骨の内部では、常に古い骨が吸収され、新しい骨が少しずつ形成されています。この骨形成と骨吸収のバランスが崩れて、骨吸収が亢進すると骨量が減り、骨がもろくなります。

加齢とともに関節も柔軟性を失い、運動不足から筋肉の力も低下します。肩こりや腰痛などは筋力低下の表れといえます。痛みや異常を感じたら、年齢のせいだと放置しないで、早めに整形外科を受診しましょう。

  • ぎっくり腰…背骨の一部を構成する腰椎に、負担がかかって炎症を起こす急性の腰痛です。
  • 坐骨神経痛…坐骨神経が何らかの原因で刺激されて、脚などが痺れて痛みます。
  • 腰椎椎間板ヘルニア…髄核が飛び出し、腰髄の神経根を圧迫して痛みます。
  • 頚椎椎間板ヘルニア…軟骨組織が飛び出し、頚部の脊髄や神経根が圧迫されます。
  • 脊柱管狭窄症…脊柱管が加齢に関係して狭窄し、腰痛や痺れなどの症状が現れます。
  • 脊柱側湾症…原因不明、あるいはさまざまな原因で脊柱が曲がってくる病気です。
  • 胸郭出口症候群…胸郭出口の神経や血管が圧迫され、首、肩、腕にしびれが起こります。
  • 五十肩…老化とともに肩の関節が痛んだり、関節の動きが以前より悪くなるものです。
  • 頚肩腕症候群…腕から首、肩にかけての筋肉疲労がおもな原因です。
  • ばね指…腱鞘が肥厚して、指の付け根に痛みやひっかかりが生じるようになります。
  • 手根管症候群…正中神経が圧迫され、親指から薬指にかけてしびれや痛みが現れます。
  • 変形性股関節症…股関節の軟骨が磨耗して、股関節や太もも、膝などが痛む病気です。
  • 変形性膝関節症…軟骨が磨耗し、その結果、関節内組織の損傷や炎症が起きます。
  • 外反母趾…足の親指の付け根の関節部分で指が外側に向かって変形してくる病気です。
  • ペルテス病…大腿骨の股関節が血行障害などで壊死して、関節が変形するく病気です。
  • O脚…両膝のお皿を正面に向けて、両くるぶしをつけると両膝が開いてしまう状態です。
  • 肉離れ…筋肉が急に緊張して、筋肉や筋膜が断裂するのが肉離れです。
  • アキレス腱断裂…スポーツ時に強い力がかかったりして、アキレス腱が断裂します。
  • 疲労骨折…骨の同じ部分に長い間繰り返して負担をかけると、骨も疲労して損傷します。
  • 野球肘…肘の筋肉が部分断裂して炎症を起こして、肘の内側に痛みが現れます。
  • オスグッド・シュラッター病…骨の成長に筋肉の発達が追いつかず、骨の突出が生じます。
  • 脊椎圧迫骨折…交通事故などによる衝撃で胸椎や腰椎が圧迫されてつぶれた状態です。
  • 骨粗鬆症…カルシウムが溶けて骨の質量が低下して、骨折や腰痛を起こすものです。

ぎっくり腰とは?

背骨の一部を構成する腰椎に、負担がかかって炎症を起こす急性の腰痛です。原因はさまざまですが、主なものとしては、初老期以後では脊柱の変形性脊椎症、圧迫骨折骨粗鬆症、若年者では腰仙部捻挫、椎間板ヘルニアなどがあります。

腰に激痛が走ります

ぎっくり腰の症状
中腰で物を持ち上げたり、体を急にひねるなどの動作の瞬間に腰を突き抜けるような激痛が走ります。ひどい場合は腰を曲げたままその場で動けなくなり、歩行もおぼつかなくなります。腰だけではなく、手足を動かそうとすると、刺すような痛みを感じます。

ぎっくり腰の治療
布団に横向きに休んで、安静を保って消炎鎮痛薬の座薬や湿布、筋弛緩薬で治療します。通常は1週間ほどで痛みは和らぎますが、軽快しないときや下肢のしびれが生じたときは、腰椎椎間板ヘルニア、あるいは腰椎圧迫骨折などが疑われますので、整形外科を受診しましょう。

坐骨神経痛とは?

腰椎の中の腰髄から出て、下肢を伝わって足の裏まで伸びている末梢神経が坐骨神経です、この神経が何らかの原因で刺激されると痛むものです。原因として、腰椎椎間板ヘルニアや老化による変形性腰椎症、脊柱管狭窄症などが考えられますが、帯状疱疹や糖尿病などがあっても起こることがあります。

治療にはコルセットが使用されることもあります

坐骨神経痛の症状
太ももの後ろからふくらはぎ、足首や踵にかけて、鋭い痛みが走ります。また、下肢にしびれや知覚の鈍麻(触った感じがわからない)などをともなうこともあります。
前かがみの姿勢で痛みが生じることが多く、咳やくしゃみ、寒冷がきっかけで痛みが起こることもあります。

坐骨神経痛の治療
治療は整形外科か神経内科を受診して行います。消炎鎮痛薬や筋弛緩薬、抗けいれん薬などで治療します。また、痛む部位の負担を軽くするために牽引療法やコルセット、赤外線を照射する温熱療法などが行われることもあります。

腰椎椎間板ヘルニアとは?

椎間板は背骨を構成する椎骨の間にある軟骨のことで、椎骨にかかる衝撃を吸収するクッションの役割を担っています。この椎間板の周辺部分の亀裂から、椎間板の中心部分である髄核が飛び出して、腰髄の神経根を圧迫して痛みが生じるものが腰椎椎間板ヘルニアです。
多くは4、5番目の腰椎の間の椎間板か、5番目の腰椎と仙骨の間に起こります。

椎間板の中心部分である髄核が飛び出します

腰椎椎間板ヘルニアの症状
腰から臀部、膝の下から足の指にかけて、しびれや痛みがある坐骨神経痛の症状が現れます。脱力感や筋力の低下あるいは知覚障害がおき、歩行中につまずくことが多くなります。
まれに、髄核が後方正面に出て、排尿や排便の感覚がわからなくなるような場合は、緊急手術が必要になります。

腰椎椎間板ヘルニアの治療
腰痛や坐骨神経痛の症状が激しい急性期は、安静にして消炎鎮痛薬や、筋弛緩薬で治療します。慢性の痛みに対しては、温熱療法、骨盤牽引療法、腰部を安定させるための運動療法などが行われます。急性の痛みがとれない場合は、痛みを止める硬膜外ブロックや神経根ブロックの注射で痛みを除去します。

頚椎椎間板ヘルニアとは?

頚椎と頚椎の間にある椎間板という軟骨組織が後方に飛び出して(ヘルニア)、頚部の脊髄や神経根を圧迫するために起こります。椎間板が飛び出ただけでは、あまり症状はありませんが、椎間板は靱帯が弱く、抵抗の少ない後方や斜め後ろに出ることが多く、飛び出した髄核が、そこに走る脊髄や神経根を圧迫するようになると、しびれなどの神経症状が現れます。

頚部の脊髄や神経根を圧迫されます

頚椎椎間板ヘルニアの症状
左右どちらかの肩から腕に痛みとしびれ、あるいは脱力感が起きます。首が動かせないほど痛むこともあります。髄核後方にはみ出た場合は脊髄を直接押すので、胸から足までしびれが広がり、階段でつまづきそうになったり、足が突っ張るような歩行障害を起こします。

頚椎椎間板ヘルニアの治療
急性期は、安静や消炎鎮痛薬による治療、痛みが慢性化してきたら、温熱療法、牽引療法、運動療法を行います。改善しないときは、神経ブロック注射、入院しての安静や持続牽引療法、ときには手術が必要になることもあります。

脊柱管狭窄症とは?

脊髄が通っている脊椎の穴で構成される脊柱管が、加齢に関係して狭窄することによって、脊髄の神経が圧迫され、腰痛、足の痛みやしびれ、歩行障害などをきたす疾患です。

上肢と下肢に症状が現れます

脊柱管狭窄症の症状
上肢や下肢にしびれや痛み、あるいは脱力感が現れます。歩行時に休んでは歩くといった歩行(間欠性跛行 )にもなります。排尿や排便の障害も伴うことがあります。また、転倒などで症状が急に悪化することもあります。

脊柱管狭窄症の治療
狭窄を起こしている頚椎や腰椎の牽引や固定器具を使います。消炎鎮痛剤やビタミンB12などの薬が有効なこともありますが、疼痛が強い場合には神経周囲に局所麻酔剤を注射して神経ブロックで抑えることも行います。

こうした保存的な治療の効果がないときは手術を行います。手術は、脊椎を固定する方法、脊椎の一部を切除する方法、脊柱管を拡大する方法などで、脊髄の神経の圧迫を取り除きます。
しかし、運動障害などの症状が続いている場合には手術を行っても効果がありません。時機を失しないように早期手術をしなければ効果が期待できません。

胸郭出口症候群とは?

胸郭出口は、肋骨・鎖骨、首や胸の筋肉などで囲まれ、頚髄から枝分かれした神経や、心臓から腕に行く血管が通る場所です。胸郭出口症候群とは、この隙間が狭いなどの原因で、神経や血管が圧迫されたり、引っ張られることで首、肩、腕に痛みやしびれなどが起こります。

首や肩の痛みやしびれ

なで肩の人、上肢をあげて仕事をする理容師や美容師、体つきのがっしりとした人は、血管や神経に強い圧迫をかけるため発症しやすいとされています。

胸郭出口症候群の症状
首から肩、腕へかけてひどくだるくなり、加えて疲れやすさ、痺れなども覚えます。
脱力感はかなり強くて力を入れることができません。とくに腕に強く現れることが多く、冷えをともなうこともあり、ときに小指や薬指に知覚異常がみられることもあります。
また、腕を頭上へ伸ばしたり、首を曲げたりしたときには症状がいっそう強まります。

胸郭出口症候群の治療
消炎鎮痛剤や筋弛緩剤を使いますが、たいていは、痛みが起こりにくい姿勢や体位をとるだけで症状は改善します。薬物療法によっても治りが悪かったり、血管造影検査によって圧迫が強いことがわかった場合は、圧迫している部位の第一肋骨を切除する手術を行います。

五十肩とは?

50歳代に多く発生することから五十肩(肩関節周囲炎)と呼ばれていますが、長寿社会の日本では60〜70歳代での発症も少なくありません。
特に原因もないのに、老化とともに肩の関節が痛んだり、関節の動きが以前より悪くなるものです。肩の関節そのものより、関節の週にある筋、腱、靱帯、関節包などの複雑な構造の柔らかい組織が炎症・拘縮を起こすからです。

肩関節周囲炎

五十肩の症状
腕を上げたり、背中に回すなど、一定の方向に肩関節を動かすと痛みが起こります。
痛みへの不安で動かさずにいると、肩関節を動かせる範囲が段々と狭くなり、日常生活にも支障をきたすようになります。また、夜間に肩の痛みで目が覚めて、眠れないこともあります。

五十肩の治療
痛みがあるときは、消炎鎮痛剤の内服、ステロイド薬やヒアルロン酸を注射します。痛みが落ち着いてきたら、肩周辺を温め、肩関節を動かす運動を行います。これらを根気よく続けることでよくなりますが、改善しない場合、手術が必要なこともあります。

日常生活においては、クーラーなどで肩を冷やさないように注意し、入浴や蒸しタオルなどで肩を温めましょう。背中に手を回そうとした際に、痛みを覚えたり、いつもの肩こりと違う感じがしたら整形外科を受診しましょう。

頚肩腕症候群とは?

首、肩、腕の痛みを特徴とするさまざまな症状を総称して頚肩腕(けいけいわん)症候群と呼びます。長時間にわたってパソコンに向かってキーボードやマウス作業をしている人に多く、腕から首、肩にかけての筋肉疲労がおもな原因です。また、加齢による頚椎椎間板への大きなストレスが引き金になって起こることもあります。

長時間のキーボードやマウス作業に注意しましょう

頚肩腕症候群の症状
首や肩や腕の筋肉痛のほか、背中の筋肉の張り、冷感、めまい、しびれ、肩こりなどがあります。以前は、同じ症状を訴える五十肩胸郭出口症候群なども含まれていましたが、現在は原因の解明によりそれぞれ別個に扱われています。

頚肩腕症候群の治療
休息をとることがまず第一です。それに加えてカイロや蒸しタオル、入浴などで患部を暖める温熱療法や、筋肉を強化し血行をよくするための運動療法も合わせて行うと効果的です。とくに症状の強いものに対しては、薬を用いて血行の回復を促す処置がとられることもあります。

しかしながら、一定期間の休息によって完全に症状がおさまったとしても、仕事を再開するとたちまちもとの状態に戻ってしまうことも少なくありません。したがって、職場における配置転換など、病院での治療とは違ったレベルでのケアも、重要な要素となります。

ばね指とは?

指には曲げ伸ばしする腱と、腱を包む腱鞘があります。この腱と腱鞘の間で炎症が起きると、腱鞘が肥厚して、指の付け根に痛みやひっかかりが生じるようになります。

指を伸ばそうとすると引っかかる感じがします

ばね指の症状
多くは腱鞘炎が進行した状態で、指の曲げ伸ばしの際、ばねではじかれるような動き方をします。重症になると、腱鞘と腱がひっかかって伸ばせなくなり、無理に伸ばそうとするとパチンと音がします。

ばね指の治療
患部の安静と固定が必要となります。消炎鎮痛剤、ステロイド薬、局所麻酔の注射でよくなることもあります。改善しない場合は、腱鞘切開という手術を行います。腱鞘は、1つだけ切り離しても機能的には問題ありません。

手根管症候群とは?

腕から指先まで分布する正中神経が、手のひらの手首に近いところ(手根部)で圧迫され、親指から薬指にかけてしびれや痛みが現れる病気です。中年女性に圧倒的に多いのが特徴です。

痺れや痛みが起こります

手根管症候群の原因
手根管には、骨と靱帯に囲まれたトンネルがあり、その中を正中神経が走っています。靱帯が肥厚してくると、トンネルが狭くなり、正中神経が圧迫されてきます。

中年女性に多いことから、ホルモン分泌の変調が原因ではないかと考えられていますが、急激な体重増加、甲状腺の機能低下、関節リウマチ糖尿病などが影響するとも考えられていて、はっきりとはわかっていません。
腎不全などで長期間人工透析をしている人に、透析液などに含まれているアルミニウムが関節や腱に蓄積して起こることもあります。

手根管症候群の症状
特に夜間や早朝に痛むことが多く、手首を前屈させる動作で、症状が強くなります。進行すると、親指の付け根の膨らんだ部分の筋肉が萎縮し、親指と小指でものを挟めなくなります。
手根部をたたくと、親指、人差し指、中指がビリッと痛むのが特徴です(キネル兆候)。

手根管症候群の治療
手首を固定したり、消炎鎮痛剤を使用して治療しますが、症状がよくならなければ管内に副腎皮質モルモンを注入します。それでも効果がなければ、靱帯を切開する手術を行います。

変形性股関節症とは?

股関節の軟骨が磨耗して関節が変形し、動きが悪くなるために、少し長く歩いたりすると、股関節や太もも、膝などが痛むといった症状が現れる病気です。
老化や肥満、重いものを持つ作業などで、長期間、股関節に負担がかかることで起こる一次性の変形性股関節症と、子供のころの先天性股関節脱臼や亜脱臼の治療が不十分だったり、炎症や骨折が原因で起こる二次性のものがあります。

股関節の軟骨が擦り減ると変形します

変形性股関節症の症状
初期のころは、股関節を動かしたり歩くと、軽い痛みを感じますが、休憩すると治まります。しかし重症化すると、体を動かさなくても痛むようになり、関節の動きも悪くなります。日常生活に支障をきたすほど、歩ける距離が短くなるケースも少なくありません。

変形性股関節症の治療
痛みには消炎鎮痛剤や筋弛緩剤のような薬を使用するか、温熱療法、牽引療法を行います。痛みがおさまれば運動療法も取り入れます。症状が思わしくない場合は、人工関節を使用することも含めて各種の手術が必要な場合もあります。
また、太りすぎは股関節に大きな負担がかかるので、該当する人は体重を減らすことも重要です。

変形性膝関節症とは?

肥満や老化が原因となります。40歳以降の女性に多い病気ですが、老化、疲労、使いすぎなどによって軟骨が磨耗し、その結果、関節内組織の損傷や炎症が起きます。O脚やX脚、外反母趾、偏平足などの脚部の変形が影響することがあります。

正座や歩行動作が困難になります

変形性膝関節症の症状
座った姿勢から立ち上がるときや、階段の上り下りをする際に、膝に痛みを感じ、関節が腫れてきます。放置すると膝に水がたまり(関節水腫)、膝の曲げ伸ばしが不自由になり、正座や歩行動作に支障をきたすようになります。

特徴としては、動作をするときは痛みが強い(初動痛)のですが、ある程度、動いてしまえば苦痛が減り、入浴すると調子がよくなることです。

変形性膝関節症の治療
痛みには消炎鎮痛剤を使用します。温めて大腿四頭筋を強くすることによって痛みは軽くなります。痛みが強くなればヒアルロン酸・副腎皮質ホルモンの関節内注入も行われます。
症状が悪化すればO脚を治したり、人工関節置換術の手術を行います。

外反母趾とは?

足の親指の付け根の関節部分で指が外側に向かって変形してくる病気で、親指の付け根が「く」の字のようになります。外反母趾は、足の裏側の横アーチが浅い人、隣の指よりも親指のほうが長い人に多く、かかとが高い靴や、つま先がとがった窮屈な靴、足に合わない靴を、長年、長時間履く生活が外販の拇指の原因とされています。

外反母趾のエックス線写真

外反母趾の症状
関節の動きを滑らかにする滑液包という部位が靴などで圧迫されると、腫れや痛みが起こってきます。重症化すると、親指が隣の指と重なったり、関節部分の裏にたこができて痛みます。
また、痛みをかばおうとするために歩き方に無理が生じ、筋肉のバランスが崩れて、腰痛や膝の変形が起こってくることもあります。

外反母趾の治療
消炎鎮痛剤や湿布で治療します。変形の進行を予防するために、靴は幅広でつま先にゆとりがあり、ヒールが低くやわらかいものを選びます。親指と第2指の間にくさび状の挿入装具を挟んだり、足底版を入たりするのも効果があるとされています。
症状が深刻な場合は、手術で骨を矯正する必要があります。

脊柱側湾症とは?

原因不明、あるいはさまざまな原因で脊柱が曲がってくる病気で、おもに学童期、思春期の子供に多くみられます。原因としては、先天的な原因による先天性側湾、ポリオなどによる麻痺性側湾、突発性側湾といわれる原因不明のものなどがあります。痛みなどの自覚症状はないので気づきにくく、学校の検診で発見されることが多いようです。

重症化すると外見上だけでなく呼吸困難も起きます

脊柱側湾症の症状
脊柱が曲がったり、後ろにとび出したり、片方の肩が下がったりしていることで気づきます。左右どちらかへ曲がるものと、S字を描く形で曲がるものがあります。
曲がる部位は胸椎、腰椎、胸椎と腰椎の境目です。上のほうで発症すると治療が難しくなりますし、重症になると心臓や肺が圧迫されて障害が起きます。

脊柱側湾症の治療
成長が止まる前の突発性側湾症で、側湾度(2つの椎骨の間の角度)。が20〜25度未満であれば、定期的にエックス線検査を受けて観察しながら、脊柱の曲がりを正す整体を行います。
25〜45度の場合は装具やギブスをつけて治療します。45〜50度以上になると手術による脊柱矯正が必要になります。

O脚とは?

両膝のお皿(膝蓋骨)を正面に向けて立ったとき、両くるぶしをつけると両膝が開いてしまう状態がO脚です。また、同じ姿勢で立ち、両膝をつけたときに、両足のくるぶしが離れてしまう状態をX脚といいます。成人でO脚やX脚がある場合は、変形性膝関節症や腰痛の原因になることがあります。

O脚の基準は、両膝の間に指が3本入るかどうか

乳幼児のO脚・X脚は、まれに、代謝異常や骨の病気が原因のことがあり、その場合は専門医による治療が必要です。脛骨(すねの骨)の膝に近い部分にある骨端線の障害により、骨の外側のみが成長することで、すねの骨が内側に曲がって育つブロント病などがその代表です。

ほとんどは、7歳ぐらいでほぼ正常の形に近づいていきます。早く歩けるようにと無理をさせたり、治そうとして無理な姿勢にするほうが問題になります。

O脚の治療
くるぶしを揃えたとき、両膝の間が大人の指の幅で3本以上離れている場合は、治療の対象となります。ブロント病の場合は、骨切り術を行う場合があります。

肉離れとは?

筋肉は、細い繊維が集まって、その周りを筋膜がおおっています。筋肉が急に緊張して、筋肉や筋膜が断裂するのが肉離れで、筋膜の下部が部分的に切れることが多く、おもにふくらはぎに起こります。運動前のウォーミングアップが不十分な場合に起こりがちです。

スポーツの前には準備運動を念入りに

肉離れの症状
走っているときや激しい動きをした瞬間に、ふくらはぎやふとももの後面に強い痛みを感じます。肉離れを起こした瞬間に、断裂音が聞こえることもあります。
痛みのために力が入らず、損傷したところを触ると、凹みがあるのがわかります。皮下出血もみられ、徐々に腫れてきます。

肉離れの治療
痛むところを濡れタオルなどで冷やし、安静にしてから温めたり、マッサージをしたりします。無理をすると肉離れがさらに広がることがありますので、長時間の立ち仕事や外出などはひかえます。
また、皮膚が紫色になった部分ではなく、押すと痛い部分(圧痛部位)に湿布をします。

アキレス腱断裂とは?

アキレス腱は、かかとのすぐ上にあり、走る、跳躍するなどの動作でつかう腱です。スポーツ時に強い力がかかったり、急に走り出したときなどに、断裂することがあります。
最近ではとくに中高年の女性に増えています。30〜40歳代以降になって、バレーやテニス、スキーを始めるようなときは、かならず充分に準備運動を行いましょう。

治療は手術でアキレス腱を縫合します

アキレス腱断裂の症状
断裂が起きるとプツンという音とともに、激しい痛みが起きます。足首の後ろにあるアキレス腱が、切れたところで歪にゆがんでいて、押すと痛みます。そのときには、何とか歩くことはできますが、つま先立ちであることは無理です。

アキレス腱断裂の治療
部分断裂の場合は、ギブスで固定するだけで治る場合もありますが、多くは手術でアキレス腱を縫合することになります。手術後3週間ほどギブスで固定します。
受傷後2ヶ月間は再断裂の恐れがあるため、普通に歩けるようになるためには、最低2ヶ月はかかります。

疲労骨折とは?

骨の同じ部分に長い間繰り返して負担をかけると、骨も疲労して損傷してしまいます。特に走ったり跳んだりする動作で、下腿骨に発生することが多いものです。ジャンプしたり、走ることが多い場合は、頚骨、腓骨、第二・第三中足骨にみられるものが多いとされています。

疲労骨折のレントゲン写真

競技中に発症することはまれで、ほとんどが練習中に起きています。プロスポーツプレーヤでは、朝青龍、高橋尚子(マラソン)、玉田圭司(サッカー元日本代表)などが記憶に新しいところです。

疲労骨折の症状
折れたところが腫れて、運動すると特に痛みます。初期の症状だと、レントゲンでもはっきりわからないことがあります。

疲労骨折の治療
競技やトレーニングを中止し、しばらくギブスやテーピングで患部を固定します。早ければ2〜3週間で痛みや腫れが治りますが、すぐにもとの運動量に戻すのではなく、トレーニング量を調節しながら復帰するようにします。

脊椎圧迫骨折とは?

高いところから落ちたり、交通事故などによる衝撃で胸椎や腰椎が圧迫されてつぶれた状態です。高齢者は脊椎に骨粗鬆症が起きていることが多く、物を持ち上げたり尻もちをつくだけでも骨折してしまう場合があります。

背骨の配列を正す整復治療が必要となります

脊椎圧迫骨折の症状
安静にしているとそれほど強くは痛みませんが、動こうとすると激しく痛みます。特に起床時は、痛みのためになかなか起き上がれません。

脊椎圧迫骨折の治療
一般的には、ベッドでの安静と、牽引によって整復し、骨癒合を待ちます。骨粗鬆症が原因の場合は、必ずしも入院の必要はなく、コルセットを着用する装具療法が中心となります。