眼精疲労とは?

眼精疲労は、コンピューターや読書、自動車の運転などで、長時間連続して目を使うことによって目が疲れて、目の痛み、乾き、かすみなどさまざまな症状をきたす病気です。
ひどくなると、全身の強い疲労、頭痛、肩こり、吐き気などが起こることがあります。

VDT症候群にも注意しましょう

また近年では、コンピュータのディスプレイを長時間見ながら仕事をする人に起こる「VDT症候群(テクノストレス眼症)」が、新しい職業病として問題になっています。
VDTとはVisual Display Terminalの略語で、その名の通り、パソコンやワープロ、テレビゲームなどの端末を意味しています。

VDT症候群では、視線がディスプレイ、キーボード、書類の間をひんぱんに移動するため、疲労がはげしくなります。目の疲れは、テレビを見ているのと比べものになりません。
画面を集中して見続けるため、まばたきの回数が減り、目が乾燥します。また、長時間同じ姿勢をとり続けるので、首、肩、腕などの痛みがでるほか、前立腺を圧迫するので慢性前立腺炎にもなりやすいので注意が必要です。

眼精疲労の原因
テレビやゲーム機、パソコンなどでの目の酷使や筋肉の過緊張、不適切な眼鏡やコンタクトレンズの使用、姿勢不良や運動不足による血流障害、ストレスなど様々です。これらが複雑に絡み合い、症状の進行をきたすのです。

また、かぜやインフルエンザ、更年期障害、自律神経失調症、虫歯や歯周病、耳や鼻の病気などで眼精疲労になることが多く、その他の病気でも眼精疲労が起こり得ます。

放っておくと、目の奥が痛い、かすむ、充血する、目が乾くといった症状以外にも、ピントを調節する毛様体筋の過緊張で近視が進んだり、目を動かす外眼筋の過緊張で眼圧があがって緑内障が進行したりしやすくなったり、中心性漿液性網脈絡膜症などのストレスからくる目の病気、老化に伴う白内障加齢性黄斑変性症などの病気も進行しやすくなるといわれています。
また、肩こり・頭痛・吐き気といった身体の症状、イライラやうつ病などの心の症状をきたすことも少なくありません。

眼精疲労の症状
目の奥が痛む、目がかすむ、物が二重に見える、目が充血する、まぶしい、涙が出るなどの目の疲れのほか、頭痛や頭重、肩こり、めまい、吐き気、胃の不調などを伴うケースも多くみられます。

身体面のみならず、ちょっとしたことで怒ったり、イライラしたり、逆にうつ的な症状が出ることもあります。交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかず、ぐっすり眠れなくなったりと、精神的にも不安定な状態に陥りやすくなります。

眼精疲労の検査
視力検査視野検査、眼底検査、眼圧検査、屈折および調節検査、眼位、眼球運動の検査のほかに、前眼部(角膜、虹彩、前房、水晶体)の異常の有無や涙液分泌の検査なども行われます。

目にこれといった異常がない場合は、全身的疾患が隠れていないかどうかを診るために、循環器や消化器の検査、ときにはCTやMRIを使った画像診断が必要なこともあります。

眼精疲労の治療
検査の結果、慢性結膜炎、緑内障糖尿病性網膜症などにより眼球内の組織が侵されているなら、その治療をしなければなりません。全身疾患の影響で視力が落ちている場合も同様です。

心身症や心因性の疾患により眼精疲労がおこっている場合は、精神安定剤などを処方されることもあります。眼鏡が合っていない、近視、乱視、遠視、老眼で焦点が正しく結ばれていないために目が疲れるなど、原因がはっきりしているなら眼鏡を調節するか、眼鏡をつくります。

角膜潰瘍とは?

コンタクトレンズなどで角膜に傷がついた後、傷口にブドウ球菌や連鎖球菌、肺炎球菌などがついて潰瘍ができるものです。細菌感染のほか、自己免疫やアレルギー、三叉神経マヒが関わって起こる場合もあります。潰瘍が進行すると、膿がたまって角膜に穿孔が生じて、失明に至る可能性もある怖い病気です。

抗菌薬などで治療を行います

角膜潰瘍の症状
目の痛み、角膜の充血、流涙(涙が異常に多く出る)などの症状が現れます。進行すると角膜が濁ったままの状態になり、視力低下を引き起こします。

角膜潰瘍の治療
細菌が原因の場合は、抗菌薬を点眼したり、眼軟膏、点滴などを使用します。細菌が原因でない場合は、眼軟膏を入れて眼帯をしたり、治療用のコンタクトレンズを入れたりします。
これらの治療で改善がみられない場合や、角膜穿孔を起こした場合は角膜移植を行う必要があります。

角膜ヘルペスとは?

角膜に単純ヘルペスウイルスが感染して、角膜に特徴的な樹枝状の潰瘍が生じる病気です。単純ヘルペスウイルスは、ふつうは神経内に潜伏していますが、体の抵抗力が低下したり、紫外線にあたることなどで、再発することがあります。

樹枝状潰瘍がみられます

角膜ヘルペスの症状
激しい眼の痛みやまぶしさを感じるようになって、涙が止まらなくなります。角膜表面が感染すると、表面に木の枝のような潰瘍ができて視力障害が生じます。深いところに感染すると角膜が白く濁ったりしてきます。また、虹彩炎を起こすこともあります。

角膜ヘルペスの治療
抗ウイルス剤であるIDUやアシクロビルという特効薬があります。そのほか、抗生物質やビタミンなどの点眼も行ないます。角膜に白い混濁を残すこともありますが、瞳孔中心に混濁が残ってしまった場合(円盤状角膜炎)には、視力が低下するので、角膜手術が必要になる場合もあります。

睫毛乱生(逆さまつげ)とは?

いわゆる逆さまつげのことで、まつげ(睫毛)が外ではなく眼球のほうを向いている状態です。ほとんどは生まれつきで、乳児では数割がこの状態だといわれています。
また、トラコーマ(クラミジアという微生物による結膜炎)の後遺症として起こる場合もあります。

逆さまつげの画像です

睫毛乱生の症状
まつげの並び方が不揃いで、まつ毛の一部が角膜(黒目)に触って刺激し、涙が出たりゴロゴロしたりします。程度が強くなると、黒目が濁ったりして視力が低下することもあります。

睫毛乱生の治療
小児の場合は、まぶたが厚いために起こることがあり、これは睫毛内反という状態です。成長するにつれてまつげが正常な方向に生えていくことが多いので、眼球を傷つけないように抗菌薬の点眼薬を使いながら経過観察をします。
ただし、何本ものまつげが眼球に接触し、眼球を傷つけている場合は、まつ毛を抜いたり、まつげの生え方を正常にする手術を行ないます。

大人になってから睫毛乱生が現れることもあります。その場合は、抜毛しても1〜2週間ほどで再発してしまうので、根治療法としては、少数なら毛根を電気分解し、多ければ手術によってまつげを外へ向けます。